インドネシアの料理
インドネシア共和国 Republic of Indonesia | アジア →この国の料理のレシピ・リンク集|世界料理マップについて
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たくさんの島それぞれに多様な文化
赤道をまたいだおよそ5000kmのエリアに1万7500の島(うち人の住む島は約3000あり、うち3島は世界の面積の大きな島ベスト10に入る)を擁する国インドネシア。中国とインドをつなぐ中継貿易の拠点として古くから栄え、その後はムスリム商人の到来、また16世紀にはスパイスを求めて、スペインやポルトガルなどのヨーロッパ人がこの地を訪れました。18世紀からのオランダの統治時代を経て、1945年に独立。現在は、大多数を占めるマレー系の住民のほか、約300の民族と中国系らによる2億4千万人もの人口(世界第4位)をかかえ、うち1億7000万人はイスラム教徒という、世界でもっともイスラム教徒の多い国として知られています。↓クリックすると詳細な グーグルマップが見られます。 |
インドネシア |
インドネシア料理として有名なのは、ごはんと具を炒めたナシゴレンや麺を炒めたミーゴレン、スパイシーな焼き鳥に似た串焼き肉のサテ、ピーナッツソースで野菜を和えたガドガドなど。お米が主食で、食事の際は、サンバルと呼ばれる赤いとうがらしペーストを添えたりします。それらの料理は今日では、およそ2世紀の間、統治を続けたオランダや、南米のスリナムなど旧オランダ植民地の家庭料理としても定着しています。
しかしながら実際のインドネシアは、それぞれの島ごとに文化や宗教に複雑な特色を持ち、料理も島ごとに少しずつ違います。では、それぞれの島ごとに料理の特徴を見ていきましょう。
ジャワ島の料理
ジャワ島は首都ジャカルタのある島で、 インドネシア全人口の半分以上が集中し、人口密度が世界一高い島でもあります。ジャワ島の料理は島のエリアによってさらに地方色がうかがえます。
ジャワ島は、西ジャワ、中部ジャワ、東ジャワ、バンテンのほか、ジャカルタのある首都特別区域、世界遺産のボロブドゥール遺跡があるジョグジャカルタ特別地域という6つの州・区域に分かれています。おおまかには、一般にジャカルタを含む西ジャワでは甘味が少なく、スパイスやハーブもあっさりめ(また、この地域のスンダ地方にはジャワ人とは異なるスンダ人が多く暮らし、あっさりとしたスンダ料理が発達している)、中部ジャワは甘味が好まれ、東ジャワでは甘さと辛さが強い味が好まれているようです。東ジャワでポピュラーな料理は、カレ・ラジュンガン(カニのカレー)です。
バリ島の料理
イスラム教徒が大多数な中にあって、唯一ヒンドゥー教徒が多いバリ島。高度な文化が発達したこの島の料理も独自の発展を遂げてきました。「ヒンドゥーの神々に最適なもの」と考えられているバリ料理は、インドネシア全域でよく使われる"サンバル"というとうがらしの調味料や、多用したスパイスの味付け、祭礼の料理などが特徴的です。インドのヒンドゥー教徒よりも食の戒律はゆるいようで、鶏肉や豚肉を中心に肉食もポピュラーです。
たとえば、お祝い事には、ラワールと呼ばれる肉料理、お祭りには、バビ・グリンと呼ばれる子豚の丸焼きを食べます。アヒルのミンチ肉をバナナの葉で包んだトゥム・ブブックなどという珍しい料理もあります。
内陸のウブドゥをはじめ、バリ島の中でも地方色がうかがえ、たとえば海岸地域の魚のサテ(サテ・リリット)など、地域によっていろいろな郷土料理があります。ぺリプラス社の「アジア食文化紀行 バリ島」によると、サテ・リリットは"世の中で一番おいしいサテ"とのこと。
スマトラ島の料理
スマトラは大きな島ですが、熱帯雨林が広がっており人口はジャワ島ほど多くありません。マレーシアに近いため、マレーシアと共通の料理が多いようです。
広大な島の中でも地域によって料理に特色があり、特に有名なのは西スマトラのパダンの料理です。商売を重んじ、自立と個性を誇りとするミナンカバウ人によるパダン料理は、ジャワよりもはるかに辛い味付けと白いご飯、スペインのタパスのような小皿料理(お客は好きな料理を選んで代金を払う)が特徴的。インドネシアのあちこちの島にパダン料理のレストランがあります。
代表的なパダン料理は、スパイシーな肉をココナツミルク煮込んだレンダン(ルンダン)や、牛の胃袋などを具に使うカレーのようなグライ、スパイシーな牛肉スープのソト・パダン、非常に辛い串焼肉のサテ・パダンなど。また、スマトラの食事にはサンバルが必需品です。
カリマンタン島(ボルネオ島)の料理
島の北西はマレーシアと国境を接する世界で三番目に大きな島(「ボルネオ」はマレーシアでの名称)。焼いた骨付きの鶏に甘く塩辛いソースをからめたアヤムパンガンなどがポピュラーです。
スラウェシ(セレベス)島の料理
南スラウェシ州の州都の名前を冠した、チョト・マカッサルという牛肉と牛内臓のスープ料理が有名です。馬肉を使うことがあるよう。北スラウェシのマナドでは、ティノツアン(Tinotuan)というお粥がポピュラー。またスラウェシ島は、日本でも有名なトラジャコーヒーの産地でもあります。
ロンボク島の料理
ジャワ島の隣の島だが、アヤムタリワンという鶏料理や、プルチンカンクンという激辛の空芯菜のサンバル炒めが名物。 全般的に辛い料理が多いよう。ちなみに「ロンボク」とは、ジャワ語でトウガラシのこと。
マルク(モルッカ)島の料理
古くから香料諸島と呼ばれ、ポルトガル、オランダといった欧米諸国の憧れの(そして奪い合いの)的だったスパイスの特産地。 クローブ(丁子)やナツメグ、メースなどが収穫されています。現地ではケナリと呼ばれるアーモンドに似たナッツが郷土料理によく使われ、これをひいて、酢やとうがらし、たまねぎ、塩を混ぜ、炭火焼きの魚にかけたりして食べます。チョロ=チョロという料理は、ポパラという魚にケナリ入りソースをつけて丸焼きにしたもの。また、サゴやしの幹の髄からとれるねばり気のあるでんぷんのサゴの粉を練って、1種の野菜スープに加えたポペーダという料理もあります。
ティモール島の料理
西半分がインドネシア領。東部は東ティモールとして独立国となっています。ティモール人の庶民の主食はとうもろこし。ジャゴンボセという、とうもろこしの粒にパパイヤの葉や豆を加えて煮込んだおかゆのような料理があります。
ニューギニア島の料理
インドネシア国内では「パプア」、「イリアン」などと呼ばれています。東半分は独立国のパプア・ニューギニアです。 高地にはダニ族などの部族が暮らし、豚や、焼畑農業によるタロイモ、サツマイモ、バナナなどの素朴な石蒸し料理などを食べています。また、海岸地域では、タロイモ・ヤムイモやバナナ、パンの実、サゴヤシ、ココヤシといった食材がポピュラーです。
■参考文献
世界の料理「太平洋/東南アジア料理」(タイムライフ)、「アジア食文化紀行 インドネシア料理」および「バリ料理」(ペリプラス)、Cultural Profiles Project
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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インドネシア大使館
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【動画 Movies】
面積 | 190万4,569k㎡ |
人口 | 約2億370万人 |
首都 | ジャカルタ Jakarta |
住民 | 大半がマレー系 (ジャワ族、スンダ族、インドネシア族、マドゥラ族 など約300種族) |
言語 | インドネシア語 |
宗教 | イスラム教88%、プロテスタント6%、カトリック4%、ヒンズー教2%、 仏教1%、儒教1% |
建国 | 1945年8月17日 (イギリス、オランダより独立) |
夜はバルコニーでろうそくを立ててビアガーデンしてます。旅行にろうそくはつきものだね!いいムードになるよ!
(インドネシア~バリ島にて)
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