エリトリアの料理
エリトリア国 State of Eritrea | アフリカ →この国の料理のレシピ・リンク集|世界料理マップについて
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イタリアの影響がうかがえる食文化
アフリカ大陸の北東部、紅海に面し、エチオピアやスーダン、ジプチと国境を接する国エリトリア。1882年から1941年までのイタリア、1941年からイギリス植民地、そしてエチオピアとの併合時代を経て、1993年に独立した、アフリカでも若い部類の国です。住民は、エチオピアのアムハラ族とは違い、ティグリニャ族(人口全体のおよそ半数)、ティグレ族など9つの民族が暮らしています。
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エリトリア |
食文化はエチオピアと似ており、たとえば、インジェラという、鉄分を含む粟のような穀物テフで作ったスポンジ状の酸味のあるパンが、エチオピアと同様に主な主食です。
おかずは、牛肉や羊肉、モツ、野菜などを使った、スパイスのきいた各種シチュー(ティグリニャ語でツァビヒー tsebhi。エチオピアの"ワット"に相当)がポピュラー。ツァビヒーがエリトリア料理の基本といってもよいでしょう。地域によってさまざまなバリエーションがあります。ヨーグルトをかけることも。また紅海でとれた魚を使うこともあります。他にはエチオピアでも食べられているアリチャもポピュラー。
また、エリトリアでは一般的に辛い料理が好まれ、エチオピアと同様にバルバレ(Berbere。乾燥とうがらしの一種)を日常的に料理に用います。低地ではオートミールのお粥のようなアケレット(Akelet)もポピュラー。これは、ベルベレとバターソース、牛乳またはヨーグルトを浮かべて食べます。
ただし、エリトリアはイタリア植民地時代を経験していることから、飲食にイタリアの影響が残っており、料理自体はエチオピアと似ていても、より味わい深く、日本人にはエチオピア料理よりもおいしく感じるかもしれません。ちなみに首都アスマラなどではパスタやピッツァ、トリッパなどもポピュラーです。
ちなみに、エリトリア人には、食べ物を手ですくい上げて家族やお客の口に入れる習慣があります。それは愛情の現われなのだそうです。
また、エリトリアには、宗教ごと、また部族や性別ごとに食べ物の禁忌がいくつかあります。特にコプト系キリスト教徒とイスラム教徒のその戒律が厳しく、野生動物やヘビ、豚、馬、犬、甲殻類は食べてはいけないことになっています。さらにコプト系キリスト教徒(エリトリア正教会)は、毎年200日間は肉または酪農製品を食べません。
飲み物ではお茶がポピュラー。また、イタリアの影響でイタリア式コーヒーのエスプレッソやマキアートもよく飲まれます。ジビブというアニス風味の蒸留酒をお茶やコーヒーにたらして風味付けするのがエリトリア流。時間が許せば各家庭でコーヒーセレモニーを行ってコーヒーを淹れます。ほかにイタリアの影響としてはワインの生産も小規模ながら行われているそう。 低地では、乾燥ショウガやカルダモン、クローブやシナモンを加えたお茶が好まれます。
インジェラ (左手前) |
ジビブ |
■参考文献
EATING THE ERITREAN WAY (~Cultural Profiles Project)
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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★エリトリア料理レシピ集 e-food.jp
アリチャのレシピをご紹介しています。
大使館自らがエリトリア料理を美しくていねいに紹介しています。すばらしい。アリチャ(野菜の煮込みカレー風味)、グィズム(ソーセージ)、ジィグニ(牛肉の辛いトマト煮)、ハンバシャ(イースト発酵パン)、インジェラ(エリトリアの主食)、ドロホゥ(鶏のトマト煮)、モコモコ茶などのレシピが満載です。
エリトリアについて (国際理解教育教材 わたしたちの地球と未来)pdf
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