セントビンセント、グレナディーン諸島の料理
セントビンセントおよびグレナディーン諸島 Saint Vincent and the Grenadines | カリブ →この国の料理のレシピ・リンク集|世界料理マップについて
タヒチからパンノキが届いた島
セントビンセントおよびグレナディーン諸島は、カリブ海に浮かぶセントビンセント島とグレナディーン諸島が一緒になった英連邦の国。セントビンセント島は、タヒチのパンノキ(パンの木)をカリブの西インド諸島に運ぶ命令を受けた、イギリス海軍所属のブライ船長が、その役目を果たすべく、2度目の航海にしてやっと上陸した島です。パンのような形をして焼けば食用になるパンノキの実(味はさつまいもに似ているという)は、当時、カリブでの奴隷の食料不足を解消させる重要な品で、ブライ船長は1度、軍艦バウンティ号でタヒチを出発したものの、船員の反乱にあって頓挫していました(この逸話は英米では、過去に何度か映画化もされたこともあって、とても有名です)。↓クリックすると詳細な グーグルマップが見られます。 |
セントビンセント・グレナディーン |
ブライ船長の運んだパンノキの実は、今でもこの国の主要な食材のひとつとなっています。火山島のセントビンセント島は、パンノキの実のほかにも、トロピカルフルーツや野菜、クズの根(葛根)、プランテーン(料理用バナナ)、ココナッツがたわわに実る肥沃な土壌。中でも、日本ではくずもちの原料になるくず粉(葛粉)の生産は世界一を誇るといいます。
また海に囲まれているだけに海の恵み=シーフードも豊富。多くの人々が毎日魚を食べるほどで、トウゥリトゥリという小魚やフエダイ、カワカマス、えび、ロブスター、ランビ(巻貝)などが市場に並びます。
ポピュラーなのは、ブルジョル(Buljol)という、塩漬けの魚とトマト、ピーマン、タマネギを調理した料理や、グリーンピース・スープ。付け合せには焼いたパンノキの実と一緒に食べたりします。
ほかに、カリブの青菜カラルーのスープや、塩漬けした豚足、インドの汁なしカレーをチャパティで包んだロティなどもメジャーな料理です。
飲み物はイギリスの影響で紅茶がポピュラー。ほかにビールやラム酒(パンチやカクテルにして飲むことが多いようです)、フルーツジュースもよく飲まれています。
■参考文献
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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(海の部屋)
青年海外協力隊村落開発普及員としてカリブの国セントビンセント及びグレナディーン諸島で活動されていたMarikoさんのブログ。
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