モルディブの料理

今でこそ世界中から観光客を集めているものの、海抜が低く、天然資源に乏しいモルディブでは、かつて外貨を稼ぐ唯一といっていい特産品は、モルディブフィッシュと呼ばれる見かけも味もかつお節にそっくりなハガツオの加工品でした。モルディブフィッシュはスリランカのカレーの風味に欠かせない食材で、多くはスリランカに輸出されています。

もちろんモルディブ国内でも、かつおは食事の必需品。中でも、かつおをひと口大に切って塩ゆでし、ご飯の上に乗せて手で混ぜながら食べる、ガルディヤという料理がポピュラーです。ほかにスリランカや南インド料理に似た汁気の多いカレー（現地ではリハ＝Riha）もよく食べられています。インドのナンのようなパンは、モルディブではロシと呼ばれています。

モルディブはイスラム教徒が多く、地元民はアルコールを飲みませんが、観光客の間では、モルディブ・レディ（The Maldive Lady）というカクテルがあちこちで飲まれています。