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インド国旗 インドの料理

インド India | アジア

広大な国土のバラエティな料理


インドの国土面積は日本のおよそ10倍、人口はおよそ8倍。10億人近い人口のうち、ヒンドゥー教徒が大多数を占めていますが、日本の人口と同じくらい、1億人ほどのイスラム教徒を抱えているほか、キリスト教や仏教、ジャイナ教、シーク教などの信者も暮らす多宗教国家です。

南インド料理の
ケララマトンフライ

ちなみに、その昔「インド人もびっくり」というキャッチフレーズの即席カレーのCMにターバンを巻いたインド人が登場して、日本では「インド人はみんなターバンを巻いている」と長らく誤解されていたのですが、彼らはシーク教徒で、インドでは人口比率のたった2%という少数派です(それでもざっと2,000万人はいるのですが...(笑)。

現在のパキスタンやバングラデシュを含むインド圏と呼ばれていた地域では、かつて料理に使うスパイスはターメリックや黒コショウくらいでした。ところが、16世紀にコショウを求めてインドに到着したバスコ・ダ・ガマらポルトガルの航海士が中南米原産の唐辛子をインドに伝えたこと、また16〜19世紀に北インドで栄えた中央アジア発のイスラム王朝であるムガール帝国(ムガールは"モンゴル"の訛りといわれる)が彼らの食文化をもたらしたことで、インドの料理は劇的に変化。そしてこの2つの出来事が、現在のインド料理の礎を築いたといわれています。

インド全図さて、現在のインドの国土はおおまかに、東西南北の4つに分けることができます。「インドは暑い国で、カレーばかり」という先入観を持たれがちですが、実際は、地域によって気候や風土が相当に違い、また歴史経緯や宗教、身分(カースト)の違いを反映して、同じ"カレー"でも、味やスパイスの使い方、食材にそれぞれ特徴があります。

以下に地域別の料理についてざっと解説してみましょう。

北インド
かつてのムガール帝国の影響で、カシューナッツやアーモンドなどの豆類と生クリームを使った、こってりとして豪奢な宮廷風のカレーが特徴的(ただし、こんな料理を庶民が常食いるわけではない様子)。イスラム王朝であるムガールの料理は、中央アジアや北部ヒンドゥスタン、ペルシャの食材とレシピが統合されたもので、肉食や乳製品がポピュラーです。

スパイスは、シナモン、クローブ、ナツメグ、ガラムマサラなどが多用され、チャパティ、パラータなど、小麦で作ったパンが主食。現在、日本をはじめとする海外のインド料理店は、北インド料理をメインにした店が大多数です。

西インド
大都市ムンバイの周辺は、ベジタリアンの多い土地柄で、野菜や豆を使った、あっさりとしたカレーが特徴的。素材の味を生かすことが好まれ、主食はパンとご飯の両方です。また、かのマハトマ・ガンジーの生まれ故郷でもあるグジャラート州には、厳格な菜食主義のジャイナ教徒が多く暮らしており、ヒンドゥー教徒の間でも菜食が発達しています。なお、グジャラート州では甘い味付けが好まれるといいます。

東インド
大きな河川が多いこともあって、魚を使った料理が発達した東インド。また、米食を主とするなど、日本の食文化に似た特徴を持った地域です。にがうりなど苦味のある野菜を最初に食べてから、豆、野菜、魚、肉、デザートの順番に食べる伝統があるそうです。カレーにはナッツ類の代わりに、けしの実やごまを多用。主食は米。イスラム国バングラデシュと国境を接した西ベンガル州は、もともとバングラデシュと地続きの同じ文化圏であり、その料理を総称して"ベンガル料理"と呼ぶことがあります。

南インド
最近、雑誌が特集を組んだりと、日本で本格的に流行しつつある南インドの料理。その魅力は、野菜や豆を多用して、あっさりとヘルシーな味わいであることが、まずあげられます。

南インドの主食はお米。市場では、湿気を含んだ丸っこい米から、細長いドライな米、赤味を帯びた米などが種類豊富に売られています。ベジタリアンが多く、レストラン等ではよく、ベジ(菜食)、ノンベジ(非菜食)のメニューに区別されています。海岸沿いの地域では、魚がよく食べられており、野菜や豆、またグリーンバナナのほか、乳製品よりもココナッツミルクが好まれています。ただ、ひとくちに南インドといっても領土は広く、タミルナドゥ、アンドラプラデシュ、カルナタカ、ケララの4州のそれぞれで、料理のタイプはけっこう違います。

たとえば、アーユルヴェーダの発祥地ともいわれ、州都トリヴァンドラム(ティルヴァナンタプラム)に専門の大学もあるケララ州では、医食同源の思想が人々の生活に深く浸透しているよう。バスコ・ダ・ガマが到着したケララ州のマラバル海岸地域には、今もキリスト教徒が多く暮らし、牛肉やワインが飲食されることもあります。

また、デカン高原にあった古代インドの仏教王国アンドラ王国(現アンドラプラディシュ州の一部)の末裔であるドラヴィダ系テルグ族の間では、非常に辛い料理が好まれています。

南インドでは、バナナの葉(金属の食器のことも)の上におかずとごはんを乗せたミールスと呼ばれる定食(北インドのターリに相当)がポピュラー。マスタードシードやカレーリーフが多用されたミールスは、酸味のあるサンバルなど、汁気のあるさらっとしたカレーが特徴的です。

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このほか、冬の寒さに対処するための辛い味つけが特徴的なカシミール、イスラム教徒の多いエリア(たとえばハイデラバード)、厳格な菜食主義を実践するジャイナ教徒(ジェイン)の住むエリア(西部のグジャラート州に多い)、ポルトガルの影響を受けたゴアカリカット、フランスの影響を受けたポンディシェリーなど、インド国内には、ピンポイントで料理に特徴のある地区も多く、興味が尽きません。

ゴア・ポークビンダルー ポンディシェリードーサ
これらもインドの料理。左から、ビネガーを使った旧ポルトガル領ゴアのポークビンダルーと、
旧フランス領ポンディシェリーのおしゃれなポンディシェリー・ドーサ

■参考文献
世界の料理「インド料理」(タイムライフブックス)
はじめてのインド料理

※上記の解説は逐次、更新します。
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インド
面積328万7,590ku
人口約9億8000万人
首都ニューデリー New Delhi
住民インド・アーリア系72%、ドラヴィダ系25%など。
言語ヒンディー語(連邦公用語)、他に憲法で公認されている州の言語が15、英語
宗教ヒンズー教82.6%、イスラム教11.4%、キリスト教2.4%、シーク教2.0%、仏教0.7%、ジャイナ教0.5%など
建国1947年8月15日 (イギリスより独立)
インド
インド・ネパールを旅している途中です。 (ヴァラナシにて)
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