2005年11月17日


服部栄養専門学校の服部幸應氏の顔写真が帯紙に使われていたので、てっきり服部センセーが書かれた本かと思っていたら、そうではありませんでした(笑)。「ギャップジャパン」という出版社の編集による、東京の郷土料理店のガイドブックです。
と、それはともかく、郷土料理の延長が各国料理だと思っている私には、興味のあるコンセプト。本には、料理名とともに、日本の地域別にお店が紹介されています。
郷土料理店の情報って、なかなか集めにくいんですよね。ですので、こういうガイドブックの登場に、私は「待ってました!」という思いが。"ばばちゃん鍋"など、聞いたこともない料理の名前にワクワクしながら、本を手にしました。
ただ、"食育"という言葉が飛び出しているせいかどうか、教本的というか、カタログ的な切り口なため、好きな人は手にするだろうけど、世間一般への郷土料理の啓蒙にまでは、残念ながら達していないような。
そして、アイヌ料理店の「レラチセ」が抜けていたり、関東地方は東京の料理だけ、というのはちょっとさみしい(九十九里のいわし料理を食べさせる店なども、東京にあったと思うのですが...)。
せっかく一所懸命作った形跡が見られるのに、あと一歩でもったいないなぁ、という印象でした。
服部幸應さんクラスの魅力的な船頭がいれば、また変わっていたかもしれません。古くは梅宮辰夫、最近では松岡修造系の「くいしん坊!万歳」キャラの書き手が、出版界にもほしいところです。
ところで先日、島根県の松江で地元の店を訪れ、郷土料理の話になりました。松江といえば、宍道湖の魚介が有名ですが、最近は、うなぎも、しじみも、漁獲高が減少して値上がりが著しく、また、若い跡継ぎが少ないため、郷土料理お店が年々、減ってきているのだそうです。
郷土料理には、地方の農業や漁業の現状、もっと広範囲には環境問題がつきまとうものなのですね。そういったことをふまえながら、日本が誇る郷土料理を大切にしてくれるファンが、あらゆる世代に増えてくれるといいなぁと思います。
「東京で味わう美味しい郷土料理87軒」
ギャップジャパン編集部
1600円
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モットーは「食は最高のコミュニケーション手段のひとつ」。言語や習慣の違いを越えて"おいしい!"で人と人をつなぐ世界の料理の魅力を広めたい思いから、珠玉の料理を求めて、拠点の東京をはじめ、日本全国・世界各地のレストランや食スポット等を取材で飛び回っております。
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